漫画の枠線を半自動で描く道具「コマラーク」の紹介
- 作成日: 2025-05-08
- 更新日: 2025-06-26
- カテゴリ: 漫画
こんにちは。
当サイトで開発した漫画の枠線を半自動で描く道具を紹介したいと思います。
このツールを使えば漫画の執筆時間を短縮することができます。
では解説していきます。
※この記事はプロモーションを含みます。
コマラークとは?
漫画の枠線を半自動で描く道具、その名も「コマラーク」と言います。
当サイトで開発して管理しております。

この道具は「コード」と呼ばれるテキストから枠線の描かれた原稿を生成します。
コードは具体的には
{a|a,a|a,a,a}
↑のようなものになります。
このコードについて詳しく見ていきます。
コードの詳細
先ほどの
{a|a,a|a,a,a}
というコードは、解説しますと、次のようになります。
- 「{}」 ... 漫画のブロックを表す
- 「a」 ... コマ1つを表す
- 「,」 ... コマとコマの区切りを表す
- 「|」 ... 段落を表す
つまり先ほどのコードは「{}」で囲まれていますが、このブロックが1ページになります。
そして「a」がコマで、それが「,」で区切られて横に並びます。
そして段落を付けたい場合は「|」を書きます。
つまり
{a|a,a|a,a,a}
と言うコードは、1ページに3段落のコマが並んでいて、1段落目はコマが1つ、2段落目はコマが2つ、3段落目はコマが3つになるということです。
このコードで原稿を生成すると以下のような原稿が生成されます。

先ほどのコードを入力したらボタン一発で↑のような原稿が作れます。
けっこうラクじゃないですか?
コマラークのダウンロード先は?
当サイトが開発したコマラークはBOOTHという販売サイトで販売しています。
試用版もありますので、試してみたい方は以下のリンクからお越しください。
BOOTHの利用は会員登録をしたほうが便利です。
BOOTHに会員登録するとBOOTHに登録されている商品を購入できるようになります。
ぜひ登録してみてください。
色々なコマ割り
先ほどの
{a|a,a|a,a,a}
というコードを改造してみましょう。
そうすると1段落目に3コマ並べて、2段落目に2コマ並べて、3段落目を1コマにしたいとします。
このような場合は以下のようなコードになります。
{a,a,a|a,a|a}
「,」で区切られた「a」がコマで、「|」が段落です。
このコードから原稿を生成すると以下のような原稿が生成されます。

テキストをちょっと変えるだけで、このような原稿を生成できるので、枠線を描く時間を短縮することができます。
他にもコードを工夫することで以下のような原稿も生成できます。



コマの設定
コードの「a」というコマには設定を行うことができます。
たとえばコマを左に1.2倍大きくしたい場合は以下のように書きます。
{a|a:l=1.2}
「a:l=1.2」というのが設定がされたコマです。
これは「:」の後ろにあるのが設定で、「l=1.2」というのは「左に1.2倍する」という意味です。
「l」は「left」の略で「=」は「等しい」、「1.2」は「1.2倍」のことです。
↑のコードで原稿を生成すると以下のような原稿になります。

伸縮オプションは以下も使えます。
- l=1.2 (左に1.2倍大きくする)
- r=1.2 (右に1.2倍大きくする)
- t=1.2 (上に1.2倍大きくする)
- b=1.2 (下に1.2倍大きくする)
「1.2」はお好きな値にしてください。
これらのオプションを使うと以下のようにコードを書けます。
{a,a:l=1.2|a:r=1.2,a|a:t=1.2,a}
うーん、けっこう複雑ですね。
でも1つ1つ見ていけば大したことはありません。
1段落目は「a」と「a:l=1.2」です。
2段落目は「a:r=1.2」と「a」です。
3段落目は「a:t=1.2」と「a」になります。
上記のコードから以下の原稿が生成されます。

その他のコマの設定
コマの設定は他にも行うことができます。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
漫画のコマ割りを半自動化するとどうなるか
漫画のコマ割りを半分、自動化すると何が起きるのか。
私は開発者ですが、たまに漫画を描くこともあります。
その時はコマラークでコマ割りの原稿を作っています。
私はコマラークに慣れているので、すぐにコマ割りを作ることができます。
しかし慣れていない人は少し慣れるまで時間がかかるでしょう。
コードの文法も覚える必要がありますし。
しかし慣れると、コマ割りをテキスト(コード)で書くことができます。
実際に原稿に枠線を引くのと、テキストをタイピングするのとでは、やはりテキストの方が早いわけです。
ただしコマラークの方がいつも早いとは限りません。
たとえば複雑なコマ割りです。
コマラークでもコマのオプションを指定することで複雑なコマ割りは作ることができます。
しかしあまりに複雑なコマ割りだと、やはりアナログな方法のほうが早い時もあります。
アナログなコマ割りはネームを描いて、そのネームをもとに下描きをして枠線を引きます。
その方法に慣れている人は、その方法の方がストレスもなく早くなるかもしれません。
私はコマラークに慣れているので、コマラークを使った方がコマ割りを作るのは早いのですが、これは人によるわけですね。
どんな人におすすめ?
コマラークはこんな人におすすめです。
- コマ割りに時間がかかっている漫画家さん
- プロットの段階でレイアウトパターンを試したい人
- 自作ツールやスクリプトに興味がある創作系エンジニア
- Web漫画やZINE制作など、軽量な制作スタイルを好む人
コマラークはたとえば
{a|a,a|a,a,a}
というコードを書くだけで一ページ、コマ割りされた原稿を生成できます。
時間にすると30秒ぐらいです。
ですので使いようによっては時間短縮も可能になっています(※ただし個人の技量によります)。
またパソコンでプロットを書く人もいると思いますが、プロットに上記のようなコマ割りのコードを描いておけば、それをコマラークにコピペするだけでコマ割りされた原稿を生成できます。
つまり、プロットにコードでコマ割りを書いておくことができます。
漫画の制作を自動化することに興味がある創作系エンジニアの方にもおすすめできます。
エンジニアの方ならコードの書き方を覚えるのは簡単でしょう。
よくある質問(FAQ)
Q. コマラークはどんなソフトに対応していますか?
A. コマラークは枠線入りの画像(PNG)を出力するツールです。Clip Studio Paint、Photoshop、Kritaなど、画像ファイルを扱えるソフトならほぼすべて対応可能です。
Q. Windows/Mac/Linuxどれで使えますか?
A. 現在対応しているOSはWindows11(x64)のみとなっております。
Q. 商用利用は可能ですか?
A. 商用利用可能です。コマラークで生成した原稿を用いた同人誌、ZINE、Web漫画等は自由に頒布・販売いただけます。
Q. どのくらいの時間短縮になりますか?
A. コマ割りにかかる時間は通常数分~10分ほどですが、コマラークなら1分以内で1ページ生成も可能です(※使用者の習熟度によります)。
Q. コードが長くなって読みにくくなりませんか?
A. 確かにコードが長くなると読みづらいかもしれません。この辺は要改良と言えますね。
おわりに
今回は当サイトが開発した漫画の枠線を描く道具「コマラーク」を解説しました。
コマラークは以下のリンクからダウンロードできます。
試用版もありますので是非使ってみてください。
では。